地域に貢献できる診療をめざし、馴染み深い青砥の地に開業
医師をめざしたきっかけを教えてください。
父が医師だったので、まわりからよく「将来はお父さんのようなお医者さんになるんだよね」と言われていました。でも、子どもの頃はそんな周囲の言葉に反発心もあり、三国志や日本の歴史に興味があったので考古学の道に進みたいなと思っていたんです。
その気持ちが変わったのは、大学受験を控えた高校2年生の頃でした。自分自身、改めて働くということはどういうことなのかを考えたときに、医師である父の姿が素直にカッコイイと思えたのです。いつか自分も「地域の人たちに頼られる町のお医者さん」になりたい、と医学部進学を決めました。
学生時代から手術に興味があったのと、子どもと接するのが大好きだったこともあり、内科的にも外科的にも患者さんに携わることができる耳鼻咽喉科に籍を置きました。開業までの約10年間、大学病院で耳鼻科の一般的な疾患からがんのような重篤な病気まで幅広く診療、特に睡眠時無呼吸症の診断や治療、手術には研鑽を積んできました。
この青砥の地に開業された理由や院内のこだわりをお聞かせください。
同じ葛飾区にある「東京慈恵会医科大学葛飾医療センター」で勤務医として働いていたこともあり、周辺の環境には馴染みがありました。ほんわかとした温かい雰囲気で子育てがしやすく、東京都内だけどいい意味で都会らしくない環境に惹かれて、2019年9月にこの青砥に開業しました。
院内の工夫としては、大学病院などでも取り入れられている高性能の空気清浄システムを待合室、診察室2箇所に開院時から導入し、ウイルス・細菌・花粉などを除去。清潔で安心できる環境づくりを行っています。
また、小さなお子さんをお連れの場合にも安心してお越しいただけるように、親御さんがカウンター越しにお子さんを見守ることができるキッズスペースや、おむつ替えシートを備えた授乳室などを設備しました。
つらい症状を抱えて来院される方も少なくありませんので、安心して気軽に受診できるように、そして院内では少しでも快適にリラックスして過ごしていただけるように心がけています。
どのような患者さんが来院されますか?
0歳児から90才以上のご高齢の方まで幅広い世代の方が来院されますが、約半数がお子さんと特に多いですね。お子さんとお母さんお父さん、お子さんとおばあちゃんおじいちゃんなど、ご家族を一緒に診ることもよくあります。
お子さんの場合は、鼻水やのどの痛みなどの風邪の症状、中耳炎などの耳の症状、そして花粉症などのアレルギー症状の訴えが多いです。大人では風邪をはじめとした感染症、アレルギー性鼻炎や花粉症、めまいや耳の痒みや詰まり感、私のもう一つの専門であるいびき・睡眠時無呼吸の症状など主訴もさまざまです。
また、補聴器外来を設けていますので、補聴器の相談で来られる年配の方も多くいらっしゃいます。