がん患者の苦痛に寄り添ってきた経験を活かし、腰痛専門クリニックの院長に
はじめに、医師を志したきっかけをお聞かせください。
私自身、子どもの頃から気管支喘息を患っており、良い治療法を求めてはいろいろな病院にお世話になり、ときには入院することもありました。その中には、親身になってくれる先生もいれば、親を泣かすような嫌な先生もいたんです。子どもながらに「この人は良い先生だな」と感じる主治医に出会ったときに、「自分もこういう人になりたい」と思ったのが医師を目指したきっかけです。
貴院の院長に就任されるまでのご経歴を教えてください。
日本医科大学医学部を卒業後、日本医科大学付属病院や海老名総合病院などの基幹病院で、主にがん診療に携わってきました。中でも、がん患者さんの痛みの緩和やQOL(生活の質)向上には積極的に取り組み、知見を深めました。
当クリニックの院長をお引き受けしたのは、私自身が20代半ばのときに椎間板ヘルニアの手術を受けたことが大きく影響しています。当時、非常に強い痛みのために座ることもままならず、診療どころではありませんでした。なんとか外科手術によって回復したのですが、腰痛専門クリニックの院長のお話をいただいたときに、あのつらい腰の痛みの経験が、同じように苦しんでいる患者さんの診療に活かせるのではないかと考えました。それに、ちょうど、がん診療とは違う土俵で自分の知見と経験を活かしたいと考え始めていたときでしたので、当クリニックの院長職をお引き受けしました。
2022年9月に開院されたそうですね。腰痛専門のクリニックは、まだ珍しいのでしょうか?
日本国内だけでも腰痛患者さんが約3,000万人もいるといわれている中で、腰痛治療を専門とするクリニックはいくつかあるようです。ただ、その中で当クリニックは、国内で唯一(2023年3月現在)、「セルゲル法」(経皮的椎間板インプラントゲル治療術)という患者さんのからだへの負担が極めて小さな腰痛治療を提供しています。その他の治療法も提供していますが、当クリニックでしか行えない「セルゲル法」に対する患者さん期待は、非常に大きなものを感じています。
とても洗練された雰囲気の院内ですね。
ありがとうございます。先進的な腰痛治療を提供していますので、近代的な雰囲気を意識しました。天井も高くして、開放感のある院内にしましたので、リラックスした気分で診療を受けていただけたら嬉しいですね。