気管支喘息、睡眠時無呼吸症候群、心不全等の心臓病、生活習慣病などの慢性疾患で専門性を発揮しつつ、風邪やインフルエンザ等、内科全般を幅広く診療
現在、どのような患者さんが多く来院されていますか?

【中島院長】当院では内科全般を幅広く診療しているため、患者さんの主訴も多岐にわたります。一般内科では、発熱やインフルエンザ、花粉症、禁煙に関するご相談が多く見られます。
呼吸器内科に関しては、咳の症状でお悩みの方が非常に多く、近年は睡眠時無呼吸症候群の患者さんも増えています。近隣にお住まいの方が中心ですが、気管支喘息や長引く咳でお困りの方は、遠方から受診されるケースも少なくありません。
【佑樹副院長】私が外来診療を担当するようになってからは、心不全や不整脈といった循環器疾患のほか、糖尿病や高血圧といった生活習慣病の患者さんが増えている印象があります。
当院では高校生以上の方を対象に診療していますので、若い学生さんから90代のご高齢の方まで、年齢層は非常に幅広いですね。地域のさまざまな世代の健康を支えるクリニックとして、日々の診療にあたっています。
特に力を入れている診療について教えてください。
【中島院長】呼吸器専門医・アレルギー専門医として、気管支喘息やCOPD(慢性閉塞性肺疾患)といった呼吸器の病気をはじめ、スギ花粉症に対する舌下免疫療法、禁煙治療、睡眠時無呼吸症候群など、慢性疾患の診療に力を入れています。特に喘息については、呼吸機能検査や呼気一酸化窒素(FeNO)濃度測定、好酸球数などの血液検査を院内で即日対応できる体制を整えており、正確な診断と早期治療につなげています。
近年は、気管支喘息に似た症状の「咳喘息」の患者さんも増えていますが、適切に鑑別しないと将来的にCT造影などの検査制限につながることもあります。そうした点も踏まえて、正確な診断・適切な治療を心がけています。

【佑樹副院長】私は、狭心症、不整脈、弁膜症、心不全といった心臓病だけでなく、高血圧や脂質異常症、糖尿病、腎臓病といった生活習慣病にも力を入れています。重要と考えているのは、予防と早期発見です。
最近では、GLP-1やインスリンといった注射薬など少し管理の難しい糖尿病患者さんも私の外来で診させていただいています。こういった治療法は調整が必要なケースが多いので、専門的な知識を活かして対応しています。
生活習慣病の治療は、薬による治療だけでは十分ではありません。日常生活の指導やサポートを含めて、患者さんと一緒に重症化を防ぐ取り組みを続けることが大切です。例えば、どんな食事が良いのか、どのくらいの運動が適切なのかなど、具体的なアドバイスもしています。もちろん、心不全などの循環器疾患についても早期発見し、重症化する前に心保護薬を調整したり、疑った場合には心エコー検査でスクリーニングを行うことも可能です。「通いやすさ」と「相談しやすさ」を大切にしながら、早期発見・早期介入を心がけ、地域の皆さんの健康を支えていきたいと考えています。
スギ花粉症の舌下免疫療法や睡眠時無呼吸症候群についても診療されているそうですね。それぞれどのような内容でしょうか?
【佑樹副院長】スギ花粉症に対する舌下免疫療法は、まず血液検査でアレルギーの有無を確認したうえで、少量のスギ花粉エキスを体内に取り込み、体を慣らしていく治療法です。治療にはおおよそ3年ほどの期間が必要で、初期は過敏に反応しやすいため、症状を見ながら慎重に投与量を調整していきます。
最近では、ダニの舌下免疫療法も開始しております。慢性鼻炎に悩まされる多くの方が実はダニアレルギーだったりしますので一度当院で検査してみてもよいかもしれません。
睡眠時無呼吸症候群については、まず簡易検査(スクリーニング)を受けていただきます。結果に応じて精密検査を行い、診断が確定した場合は、ご自宅でCPAP(持続陽圧呼吸療法)装置を使用した治療をスタートします。当院では必要な機器の貸し出しも行っており、日常生活のなかで無理なく治療を継続できるようサポートしています。いびきや日中の眠気が気になる方は、一度ご相談いただければと思います。