中越地震を機に父と同じ皮膚科医へ。二代目院長として美容皮膚科を併設し、患者の幅広いニーズに対応
はじめに、横山先生が医師を志したきっかけをお聞かせください。

私の父が皮膚科の開業医だったことに加え、2004年に発生した新潟県中越地震での経験が、医師を志す大きなきっかけとなりました。
震災当時、私はまだ中学生でしたが、避難所へ往診に向かう父の手伝いをし、支援物資を運んだり、雑用を引き受けたりしていました。最大震度7の大地震で負傷者も多く、父に感謝の言葉を伝える人々の姿が今でも印象に残っています。その光景を目の当たりにし、「人の役に立てる医師」という仕事の尊さを実感し、自分の進む道を決めました。
皮膚科を専門とされたのは、どのような理由からでしょうか?
最初は父の影響が大きかったものの、皮膚科学を学ぶうちにどんどん興味が深まり、「もっと追究したい」と思うようになりました。皮膚科医の仕事は、単に皮膚の表面を診るだけではありません。問診を通じて生活習慣など全身の健康状態や生活環境を把握し、必要に応じて検査を行い、患者さんの症状が現れた背景を丁寧に探っていきます。そして、得た情報をもとに仮説を立て、治療を進めていく。この過程では医師の力量が大きく影響し、的確な診断と治療によって症状が改善していく様子を目の当たりにできるのも、皮膚科の大きな魅力です。
さらに、患者さんが症状の改善を実感し、喜んでくださる瞬間に立ち会えることも、やりがいを感じる理由の一つです。治療を通じて笑顔が増えることが、私にとって何よりの励みになっています。
開業医に転身されるまでのご経歴を教えてください。
東京医科大学医学部を卒業後、同大学病院で臨床研修を修了し、新潟大学医歯学総合病院の皮膚科に入局。その後、新潟大学医歯学総合病院や長岡赤十字病院を中心として新潟県内の様々な病院の皮膚科に勤務し、皮膚科疾患全般にわたる幅広い診療経験を積んできました。
診療の現場では、アトピー性皮膚炎や蕁麻疹いった一般的な皮膚疾患に加え、全身やけどなどの重症熱傷、天疱瘡による水疱やびらんの治療、乾癬の生物学的製剤による治療、粉瘤や脂肪腫など皮膚腫瘍の手術にも数多く携わりました。さらに、皮膚リンパ腫や悪性腫瘍の手術や抗がん剤治療にも取り組んできています。
基幹病院で高度先進医療に携わってきた横山先生が開業医に転身されたのには、どのような理由があったのでしょうか?
長岡赤十字病院で後期研修を終えた後、大学院に進学し、主に遺伝性皮膚疾患の研究に取り組んでいました。卒業後は海外留学も計画していましたが、父の体調が急変したため、やむを得ず大学院を中退し、留学も断念。2022年には横山皮膚科に入職し、病院勤務の合間を縫って父の診療を手伝っていました。2023年4月に院長に就任、同年6月には現在の場所に移転し、医院の新たなスタートを切りました。
医療機関らしくないスタイリッシュな外観で、内装もすてきですね。
ありがとうございます。1階は、保険診療を行う皮膚科、2階は自由診療の美容皮膚科と、フロアを分けて診療しています。1階は、年齢や性別を問わず、すべての患者さんに安心して来院していただけるよう、白を基調に黄色をアクセントカラーとして使用し、明るく清潔感のある、元気が湧いてくるような雰囲気を大切にしました。
一方、2階は高級ホテルのようなモダンで洗練された雰囲気を意識しています。グレーを基調に、美容機器ごとに設けた5つの施術室は、それぞれの壁面に少しずつ異なる趣を持たせており、施術を受けるたびに新鮮な気持ちでお越しいただけると思います。

