更新日: 2023-08-21

基本情報

名称:
いなみ小児科
診療科目:
小児科
住所:
〒 154-0002
東京都世田谷区下馬3-10-7

電話番号03-3421-4885電話
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東急田園都市線三軒茶屋駅から徒歩20分、世田谷区下馬の閑静な住宅街にある「いなみ小児科」は、30年にわたり、地域の子どもたちの健康と成長を見守ってきた小児科だ。
「医療に留まらず、あらゆる面から親子を支援したい」と話す稲見誠先生は、小児科診療のほかに、病児保育施設「ハグルーム」や、おでかけ広場の「ひょっこりひろば」といった子育て支援事業、そして、産後ケア事業の「Mama’s room」を展開。
「これからも、地域の子どもたちの病気を治すのは当然として、地域のお母さんたちの楽しい子育てを応援したい」と語る稲見院長と市橋医師に、医師を目指したきっかけや子育て支援に取り組む想い、休日の過ごし方などについてお話を伺いました。

小児科診療と親御さんの子育て支援の環境づくりを建物全体で実践

はじめに、医師を目指したきっかけや小児科を専攻した理由を教えてください。

稲見先生、市橋先生の写真1

【稲見院長】私の父は、戦時中、日本軍の軍医を務めていて、戦後は地域医療を担うべく開業して、あらゆる患者さんのさまざまな病気を診ていた医者でした。医師として誇りを持ち、病に苦しむ人たちのためにひたむきに働く父の姿を間近に見て、自然と「自分も医者になりたい」と思ったのが、医師を目指した最初のきっかけです。
また、私は昔から、人の役に立ったり、感謝されたりすることが好きだったんです。「父のように人の役に立ち、病を治すことで感謝される仕事に就きたい」との思いが募り、医師になろうと日本大学医学部に進みました。

小児科を選んだのは、もともと子供が好きだったこともありますが、親交が深かった教授に「稲見君、小児科に来ないか?」と誘われたのが大きいですね(笑)。
大学卒業後は、北里大学腎センターや東京女子医科大学腎臓病総合医療センターに在籍し、腎不全や腎炎など子どもの腎臓疾患を専門にして臨床研究に研鑽を積み、その後、静岡県立こども病院の腎内科医長、大森赤十字病院の小児科副部長として小児医療に携わってきました。

【市橋医師】私の場合は、昔から「社会に貢献できる仕事に就きたい」と思っていたこともあり、進路を決める高校生の頃に「医学の道に進めば、必ず社会や人に貢献できる」と、医師を目指すようになりました。
医学部ではさまざまな診療科で研修をおこないましたが、その中でも、小児の成長や発育の過程を診られる小児科はほかの科にはない面白さがあるなと思ったんです。また、病気が治った時の子どもたちの嬉しそうな笑顔がとても可愛くて、印象的で。それもあって、将来を担っていく子どもたちの健康に携わることができる小児科医になろうと決めました。
小児科の医師となってからは小児神経科を専門とし、昭和大学病院や総合高津中央病院などで、主に、発達障害やてんかん発作などの神経疾患の治療やサポートに携わり、経験を積んできました。

稲見院長が「いなみ小児科」を開業した理由をお聞かせください。

【稲見院長】大学病院や総合病院でキャリアを積む中で、「もっと日常生活に寄り添う形で子どもたちを支えたい」という想いが強くなり、1988年に「いなみ小児科」を開院するに至りました。
開業当初は、世田谷区下馬にあった先輩のクリニックを間借りした15坪くらいの小児科だったんです(笑)。狭くても、不安げな表情で来院された親子が、診療後に笑顔で帰られる様子を見るのが喜びでしたね。
開業から7年後、同じ下馬地域のもう少し広いところに移転したんですが、ありがたいことに多くの患者さんが利用してくれて、建物の前にまで行列ができるようになり…。

2015年に現在の場所に移転・リニューアルしました。エントランスを入った1階には、世田谷区の子育て支援事業「ひょっこりひろば」や産後ケア事業の「Mama’s room」、エレベーターを上がった2階に「いなみ小児科」の診療スペース、3階には病児保育室「ハグルーム」、そして地下1階にはプライバシーに配慮したカウンセリング室や仮眠室のほか、脳波やレントゲンなどの検査室を備え、私が理想とする「小児科医療と子育て支援の両方を提供する環境」をこの建物全体で実践しています。

いなみ小児科の外観
3階建ての建物全体で小児科医療と、病児保育施設「ハグルーム」や、おでかけ広場の「ひょっこりひろば」といった子育て支援事業、産後ケア事業の「Mama’s room」を展開。