地域の親子が、毎日を楽しく笑顔で過ごせるようにサポートしていきたい
日々の診療で心がけていることをお聞かせください。
【稲見院長】親御さんとの信頼関係を築くことを大切にしています。
お母さんたちは、子どものことを考えて、自分なりに試行錯誤しながら精一杯やっているんです。ですので、たとえそれが間違っている行為や考えだとしても、まずは、「大変だったね」と共感して、お母さんたちの努力を全部受け止めて、理解を深めるようにしています。そのうえで、「それでいいんですよ」とか「こういうやり方はどうかな」など、母子の健康につながるようなアドバイスをしています。
【市橋医師】私は、時間の許す限り、親子の話をよく聞くことを大切にしています。じっくりお話する中で、お子さんにとっていま何が必要か、お母さんが何を望んでいるかなど、ご本人たちのお気持ちを汲み取り、寄り添った診療を提供できるように心がけています。
また、お子さんに対してもフランクになりすぎず一人の人間として接し、わかりやすい用語を使いながら、理解をしてもらえるように病気や治療の説明をしています。
待合室には、大きな木製のすべり台や水槽があって楽しそうですね。
【稲見院長】この場所に移転した時に、お子さんが嫌がらずに受診できるようにと、滑り台と水槽を設置しました。診察を待っている間、お魚を見たり滑り台で遊んだり、中には診察が終わってもなかなか帰りたがらないお子さんもいて(笑)。受診する不安を少しでも和らげているようで、置いたかいがあります。
お忙しいなか、休日はどのように過ごされていますか?
【稲見院長】もともと、信州に、父が作った山小屋があって、それを私がログハウスに建て替えたんです。ガスも水道も通っていない山の中なんですが(笑)、敷地にある木を伐って薪にして、暖炉で燃やすんです。ゆらゆらと揺れる暖炉の火を見つめているだけで、不思議と安らいだ気持ちになるんです。癒されますね。
あとは読書や、時々付き合いでゴルフをしています。
【市橋医師】私は、スポーツジムで汗を流すことが好きですね。ランニングをはじめ、さまざまなマシーントレーニングをして、体を動かしています。医師として、患者さんの生活を支えるには、自分自身が体の健康を維持することが大切だとも思っています。稲見先生には、六本木ヒルズで買い物を楽しんでいるイメージを持たれているようですが(笑)。
最後に、今後の展望や読者の方へのメッセージをお願いします。
【稲見院長】30年にわたり、地域に根ざして医療を提供してきました。
核家族化が進み、共働き家庭が増えている現代社会においては、社会全体で子どもを見守っていく必要があります。私も小児科医としてだけではなく、子どもたちのおじいちゃんとして、そして、親御さんたちの父としての役割も担い、子どもたちの健康に関することはもちろん、日常生活で不安に感じていることなど、親子のどんな小さな相談にも応じられる存在になるべきだと考えています。
【市橋医師】地域のかかりつけ医として、今後もさらに多くの子どもや親御さんの力になれるように尽力していきたいですね。
子どもの健康や発育、子どもへの接し方など、子育てに悩みはつきないものです。けれども、一人で悩みや不安を抱え込む必要はありません。「こんなことで病院に行っていいのかな」なんて思わず、気軽に相談にいらっしゃってください。子どもたちがすくすくと成長でき、親子が毎日を笑顔で過ごせるようにサポートさせていただきます。