更新日: 2023-08-21

基本情報

名称:
いなみ小児科
診療科目:
小児科
住所:
〒 154-0002
東京都世田谷区下馬3-10-7

電話番号03-3421-4885電話
する

「病児保育」「産後ケア」などの子育て支援や、「発達障害」「おねしょ」などの専門外来にも注力

小児科医療だけでなく子育て支援にも注力する、稲見院長の想いをお聞かせください。

稲見先生の写真

【稲見院長】開業医として診療をはじめて5、6年経った頃に、地域の子どもたちの病気を治すのは当然として、「地域のお母さんたちの楽しい子育てを応援したい」と強く想うようになったんです。そのためには、子育て中のお母さんの孤立を防ぐこと、そして、お母さんたちの悩みや喜びを共有できるコミュニティづくりをする必要がある、と考えるようになりました。

その一環として、まずは、2003年に病児保育施設「ハグルーム」を開設。当時は、「子どもが病気の時は親が面倒をみるもの」という考えがまだ根強く、病児保育に対する理解があるとは言えない状況でした。しかし、「子どもの病気で仕事を休むと周囲に迷惑をかけてしまう」と、育児と仕事の両立に悩むお母さん方がたくさんいらっしゃったんです。そんな働くお母さんたちの受け皿になれればと思い、世田谷区と相談し、子育てと就労の両立支援を行う委託事業として病児保育サービスを請け負うことになりました。
現在、「ハグルーム」では、子ども2人に対し保育者が1名という体制で保育を行っています。小児科を併設していることもあり、多くのお母さん方に安心してご利用いただいています。

次に、2015年の移転を機に、産後ケアの「Mama’s room」を開設しました。「Mama’s room」も世田谷区から委託されている事業で、産後ケアの経験を積んだ助産師や看護師、アロマセラピスト、リフレクソロジストが在籍し、母体ケアや育児相談、リラクゼーションなど、さまざまなプログラムを提供。お母さんたちが、休息したり育児の悩みを相談したりすることによって、ゆったりした気持ちで赤ちゃんに向き合えるようなお手伝いをしています。
実際に、「ただ眠りたい」と訴えるお母さんも多く、その場合には、地下1階に専用の個室を用意していますので、赤ちゃんを助産師に預けてゆっくり眠ってもらいます。
一人で悩んだり、人知れず疲れをため込んだりせずに、「これでいいのかな?」「疲れちゃった」など、何でもご相談していただきたいですね。

そして、「ひょっこりひろば」ですが、こちらも区の子育て支援事業として2016年に開設した、お母さんとお子さんためのおでかけ広場です。遊具を置いたり、乳幼児が遊びやすいスペースを整えているので、毎日、子どもたちが楽しそうに遊ぶ姿やお母さん同士が交流している様子が見られますよ。

今後もできる限り、いま手がけている小児診療と子育て支援を続けて、地域の子どもたちの健康と、日々子育てに頑張っていらっしゃる親御さんのサポートをしていきたいと考えています。

いなみ小児科の院内「ひょっこりひろば」
お子さんが遊具で遊んだり、お母さん同士が交流したりする施設「ひょっこりひろば」。

こちらでは、さまざまな専門外来を設けていますね。

市橋先生の写真

【市橋医師】はい。感染症や健診など一般的な小児診療とは別に、「発達障害・神経疾患」、「アレルギー疾患」、「おねしょ」について専門外来を設置、それぞれ専門の医師が診療を行っています。
また、先ほど院長がお話しした産後ケア「Mama’s room」は、基本的に産後3ヵ月までの母子が対象のため、その後の親子のフォローアップも必要との思いから、助産師がメインに担当する「育児相談外来」を設け、子育ての悩みや疑問を気軽にご相談していただける環境を整えています。
あとは、「ワクチン外来」ですね。生後2ヵ月頃の赤ちゃんを対象に、ワクチン接種のスケジュール設定や発育相談などに対応しています。

私が専門に担当している「神経外来」には、「ことばが遅い」「落ち着きがない」などお子さんに発達障害の症状がみられるのを心配された親御さんが、お子さんを連れて来院されることが多いですね。
診療では、お子さんの発達や行動の様子をしっかり見て、神経学的な検査を実施するとともに、必要に応じてお子さんに適した治療や、家庭での過ごし方・子どもとの接し方などのアドバイスをおこなっています。親御さんの心配や不安、そして、お子さんの生きづらさを少しでも解消していただけるように努めています。

また、けいれん発作で「てんかん」が疑われる場合には、てんかん性異常波や意識障害の有無を調べる脳波検査を実施、診断と治療を行える環境を整えています。