健康に必要なのは「根本原因」の改善。症状を抑える治療と体質改善の両面からアプローチ
現在、貴院にはどのような患者さんが来院されていますか？
頭痛を訴える患者さんが、20代の方から60代、70代の方まで幅広く来られます。そのほか、めまいや耳鳴りがする方、「物忘れが激しくなった」ということでご相談にみえる方、ご高齢の患者さんで脳梗塞の経過観察の方なども多数いらっしゃいます。
貴院の特徴をお聞かせください。
先ほども少しお話ししましたが、多くの病気はさまざまな原因が積み重なった結果、引き起こされるものです。つまり病気の症状というのは、水面から現れた「氷山の一角」で、本当の意味で健康になるためには水面下に潜んでいる根本原因を改善する必要があります。そこで当院では、表面化した病気の症状を緩和・治療するアプローチと、生活習慣や体質を改善して根本原因を解消するアプローチの両面から、患者さんの健康をサポートしています。
頭痛の診療は、どのような流れになりますか？
頭痛と一言で言っても、原因や症状もさまざまです。脳の血管が何らかの理由で広がって痛む片頭痛なのか、頭や首や肩の筋肉が緊張状態に置かれることで生じる緊張型頭痛なのか、脳卒中や髄膜炎が頭痛を引き起こしているのか……原因や状態によって治療の緊急度や方向性も変わってきます。
ですので、まずは患者さんのお話を伺って、必要に応じて検査を行い、頭痛がどこからきているのかを探ります。そして、痛みなどの症状を抑える治療と、頭痛の原因に働きかけて根本的な改善を図るための治療の両面について、患者さんと方向性を相談し、治療を行います。
近年の医療では、頭痛の痛みを抑える注射など、痛みを取るための対処療法的な治療はかなり進歩しています。当院でも、頭の痛みなど患者さんがつらい思いをなさっている症状に対して、薬の処方や注射などで痛みを取る治療を実施します。
ただ当院の治療はそれだけではなく、根本原因の解消に向けて生活習慣や体質の改善を図っていく取り組みもさせていただいています。患者さんによっては、「痛みだけ取ってくれればいいのに」「生活習慣を変えるのは大変」とお感じになることもあるかもしれません。でも、おおもとの原因を解消すれば、患者さんは本当の意味で健康を「獲得」できます。そのための医療を提供するのが当院の大きな特徴です。
貴院では、がん治療のサポートにも取り組んでおられると伺いました。
がんもまた生活習慣や体質と深い関わりがあり、がん予防のためには生活習慣の改善が有効とされています。そういう点で当院の方針と合致するところがあり、また身近な病気であるがん患者さんの役に立ちたいという思いから、ハイパーサーミア（温熱療法）を導入しています。
これは「熱に弱い」というがん細胞の性質を利用した治療法で、電磁波を照射して患者さんを加温し、がん細胞の死滅を促します。早期のがんや悪性腫瘍はもちろん、再発したがんや転移性のがんなど幅広いがんに効果が期待でき、副作用もほとんどありません。
がんの治療法としては、手術・放射線治療・薬物療法（抗がん剤治療）の3大治療法が主流ですが、がんの状態によっては1つの治療法だけでは効果が不十分で、複数の治療法を組み合わせる場合があります。ハイパーサーミアはこうした治療法との併用が可能で、治療効果を高めることが期待できますし、悪性腫瘍の場合は保険適用になります。
そのほか、抗がん作用を高め、抗がん剤と併用することで治療効果の向上が期待できる高濃度ビタミンC点滴療法（自由診療）も行っています。まれに頭痛や吐き気が起こることがありますが、基本的には副作用はほとんどなく、患者さんの体にかかる負担が少ないとされる治療法です。いずれも当院にて詳しくご説明しますので、がん治療でお悩みの方は一度ご相談いただければと思います。
