病気がちな私を診てくれた「町医者」の姿に憧れて医師の道へ
医師を志した理由を教えてください。
実は、子どもの頃の私は病弱でよく熱をだして、そのたびに近所の病院にお世話になっていたんです。そのうちに、自分を診てくれる「町のお医者さん」に憧れを抱くようになりました。最終的に医者になろうと決めたのは高校2年生の時です。
大学では様々な分野の勉強をした後、がんの治療に携わりたいとの思いがあり、当時のがん治療は外科手術が主流でしたので、消化器外科を選択して研修に勤しみました。卒業後は東大病院の第一外科に入局、胃食道外科を専門にしました。その後、共立蒲原総合病院、東京逓信病院、社会保険群馬中央総合病院などで勤務医として臨床経験を積んできましたが、38才の時に「町のお医者さんになる」という初心に戻り、「一人でも多くの胃がんを早期に見つけたい」と開業を決意しました。
中目黒駅前で足を運びやすい立地ですね。この地に開業されたのは?
もともとはここから10分ほど離れた目黒区青葉台で開業しました。最初は開業医としてうまくやっていけるか自信がなかったんです(笑)。でも、5年ほど経ち、様々な経験を経て、自分にできることできないこともわかった上で、「苦しくない内視鏡検査をもっと多くの人に受けてもらいたい」と決意を新たに、駅前に移転しました。
現在、当院に来られる患者さんは、近くにお住まいの方、近くで働いている方、そして年1回内視鏡検査を受けに来られる方がほとんどです。
おかげさまで、「胃の内視鏡検査をやるなら成子先生に」と1年に1回定期的に、遠方からわざわざ来院してくださる患者さんも多く、駅前に移転して本当によかったと嬉しく思っています。
また、勤務医時代には自分自身が転勤してしまうため、患者さんとの関係が一過性で途切れてしまうこともありましたが、今診させていただいている患者さんは、自分が責任を持って生涯にわたってかかりつけ医として診ていきたいと思っていて、大きなやりがいを感じています。
どのような疾患の患者さんが来院されますか?
当院で一番多いのは、高血圧や糖尿病などの生活習慣病で定期的に通院している方ですね。次に、風邪や消化器症状などの急性期疾患で来院する患者さんです。そして、当院が開業当初より力を入れている胃の内視鏡検査のために来院する患者さんがあげられます。毎日4~5件、年間約1000件の内視鏡検査を行っています。
また、肛門外科を標榜しているため、痔を患って来られる患者さんも多くいらっしゃいます。ほとんどの方は、簡単な処置でよくなりますが、本格的な手術が必要な場合には、提携病院の名医をご紹介しています。