消化器外科の専門性を地域医療へ。痛みに配慮した内視鏡診療を軸に総合的な診療体制を実現
貴院ではどのような診療が受けられるのでしょうか?

当院は外科・内科・消化器内科・循環器内科・小児科を標榜しています。大学病院などでの30年以上にわたる診療経験と、4年間ロンドンであらゆる疾患の日常診療に対応してきた経験を活かし、切り傷や風邪、生活習慣病、がんの診断、術後のフォローやケアまで幅広く対応しています。
特に私の専門である消化器症状のある患者さんには、必要に応じて胃・大腸の内視鏡検査を実施しています。平日に通院が難しい方のために、土曜・日曜も診療を行っており、通院や内視鏡検査が受けやすい体制を整えています。
現在、どのような患者さんが多く来院されていますか?
2024年11月に開院してから1年ほどですが、0歳の赤ちゃんから90歳以上のご高齢の方まで、幅広い世代にご利用いただいています。お子さんは感染症が多く、中高年の方は糖尿病・高血圧・脂質異常症などの生活習慣病が目立ちます。ご高齢の方では、慢性疾患に加え、膝の痛みや骨折など整形外科的な相談も多く寄せられています。外傷については可能なものは院内で処置し、必要に応じて近隣の整形外科医に紹介しています。
特に力を入れている診療について教えてください。

私は長年、消化器内視鏡専門医・指導医※として、胃がん・食道がん・大腸がんの診断や内視鏡治療に携わってまいりました。その経験を活かし、当院でも内視鏡診療に特に力を入れています。
胃カメラは経口・経鼻どちらも対応可能で、鎮静剤なしでも、できるだけ痛みや負担の少ない検査を心がけています。嘔吐反射が強い方や不安のある方には、鎮静剤を用いた検査も可能です。大腸カメラも同様に、ご希望に応じて鎮静剤を使用しています。検査でポリープが見つかった場合は、10mm程度のものであれば日帰りで切除可能です。また、大腸カメラと胃カメラを同日に行えるため、忙しい働き世代の方に大変喜ばれています。
下剤による検査前処置は基本的にご自宅で行っていただきますが、ご高齢の方など難しい場合には院内での服用も可能です。患者さん一人ひとりに合わせた柔軟な対応を心がけていますので、どうぞお気軽にご相談ください。
※日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医・指導医
がんの早期発見にも力を入れていらっしゃるそうですね。
はい。内視鏡検査を通じて、地域の方々の早期がんの発見に貢献したいと考えています。早期に発見できれば、体への負担が少ない治療で完治が見込めますが、症状が出てからでは進行していることが多く、早期発見・早期治療こそが命を救う最も大切な手段です。
私は消化器外科専門医として、長年にわたり大学病院で多くのがん症例に携わってきました。その経験を生かし、適切な診断・治療につなげられるよう努めています。開業医としてできる治療には限りがありますが、早期の段階で治療可能と判断できれば当院で治療を完結することもできます。入院や高度医療が必要と判断した場合は連携する医療機関へご紹介し、スムーズに治療に繋げられる体制を整えていますのでご安心ください。