原因を徹底的に追究し、根治を目指す独自メソッドのアレルギー治療に加え、にきびや白癬、巻き爪、傷跡、シミ・しわなど、皮膚科・形成外科・美容医療を幅広く診療
現在、どのような患者さんが多く来院されていますか?
長年、父が専門的に診療してきたアトピー性皮膚炎や食物アレルギーを始めとするアレルギー疾患の患者さんが多いですね。年齢層は、お子さんからお年寄りまで幅広く、オフィス街も近いのでお勤めの方も多く受診されています。
また、私が常勤で入職してからは、受診される患者さんの主訴も幅広くなっています。具体的には、切り傷や擦り傷、やけど、にきび、白癬(水虫など)といった皮膚科の症状に加えて、巻き爪や傷跡(ケロイド)など、形成外科のお悩みの相談も増えています。さらに、シミやしわ、たるみといった美容皮膚科や形成外科治療も行っていますので、中高年世代の女性を中心に、美容医療のご相談も多いですね。
貴院が得意とされているアレルギー疾患について、どのような診療が受けられるのか教えてください。
花粉症やアトピー性皮膚炎を始めとするアレルギー疾患について、当院では、一時的に症状を抑える対症療法ではなく、アレルギーを引き起こす「原因」にアプローチすることによる根本的な改善を目指しています。例えば、アトピー性皮膚炎の場合、方針としてステロイド薬は、使ったとしても一時的な使用にとどめ、皮膚のバリア機能を高めながら、最終的には保湿剤だけで症状を抑えていくことを目標としています。そのために、血液検査や皮内検査、パッチテストでアトピー性皮膚炎を引き起こしている原因物質「アレルゲン」を徹底的に探し出し、体調の変化と症状の悪化の関係などを含めてそのときの応じた薬物療法や生活指導を行っています。特に症状が重い患者さんについては、生物学的製剤の使用をお勧めすることもあります。
ただし、アレルギー疾患は、いろいろな要素が複合的に絡まって発症することが多く、治りにくいものも多いのが現実です。生活指導や対症療法的な薬物療法では、根本的な改善に至らないことが多いため、当院では、根治を目指す「減感作療法(免疫療法)」に特に力を入れています。
貴院では、どのような減感作療法が受けられるのでしょうか?
当院は、減感作療法の中でも、特に中和法による皮下免疫療法に力を入れています。というのも、舌下免疫療法は、今のところスギ花粉とダニにしか適応がないのに対して、中和法による皮下免疫療法は、スギ花粉、ダニ以外のさまざまなアレルゲンに対応することができます。当院では、小児アレルギーや免疫学を専門とするアメリカのジョセフ・バーナード・ミラー医学博士による「中和法」を父が大学病院時代に研究し、アレンジした独自のメソッドで皮下免疫療法を長年続けています。
中和法による皮下免疫療法の診療の流れを教えてください。
検査で特定したアレルゲンを、症状の抑制が期待できる濃度に希釈し、皮下注射によって、週に1回くらいの頻度で定期的に体内に入れていきます。日常生活からアレルゲンを完全に取り除くことは不可能なので、反応を見ながら少量ずつ体内にアレルゲンを取り込み、抵抗力の向上を目指します。中和法による減感作療法をはじめ、アレルギー疾患の治療は父も引き続き診療していますが、私自身も父に師事し、診療のスキルを磨いてきましたので、安心してご相談いただけると嬉しいですね。
アレルギー疾患以外の診療についても、貴院の特長を教えてください。
オールラウンダーを目指して、大学病院や地域の中核病院で広く、深く研鑽を積んできましたので、その経験を活かして、皮膚科、形成外科に関しては、どのようなご相談にも幅広く対応できるのが当院の特長です。例えば、にきび治療では、急性期には外用薬や抗菌剤の内服薬で症状を抑え、落ち着いたら生活指導とともに外用薬で治療を続けていきます。治りにくいにきびについては、自費診療による治療も行っています。
その他、やけど、帯状疱疹、水虫、いぼといった皮膚科のケガや疾患に加えて、粉瘤の手術やほくろの除去、巻き爪、陥入爪など爪のトラブルに対する人工爪の手術など、形成外科の処置が必要な場合も、当院内の処置室で行えるように体制を整えています。
また、自由診療でシミやしわ、たるみの改善といった美容医療にも力を入れており、男女問わず、さまざまな年代のさまざまなお悩みに対して、質の高い医療の提供を目指しています。