一人ひとりの声に寄り添った適切な診療の提供で、地域住民の健康寿命延命に貢献したい
導入している医療設備についてお聞かせください。

骨密度測定機器の「DEXA(デキサ)」は、父の時代から20年以上前に導入しており、クリニックとしては県内でもいち早く採用した医療機器のひとつです。現在も多くの患者さんが検査を受けており、適切な骨粗鬆症治療の重要な役割を担っています。
また、高齢の患者さんが多い地域性を考慮し、整形外科だけでなく内科的な診療にも対応するため、消化器系の検査として胃カメラ(上部内視鏡検査)や、腹部・心臓・血管などを診る超音波(エコー)検査を導入しました。
現在、週に1回、専門の内科医が来院し、内科的な診療や検査を担当しています。高齢者の方が安心して治療を受けられるよう、整形外科領域の治療に加え、内科疾患を抱える患者さんの健康管理もサポートできる体制を整え、地域医療の充実に努めています。
先生が日々の診療で心がけていることを教えてください。
日々の診療で心がけているのは、患者さんの声をしっかりと聞くことです。医療の現場ではどうしても時間的な制約がありますが、その中でもできる限り患者さんの要望や希望に寄り添い、実現できることは積極的に取り入れるようにしています。
治療に関しては、医師としての専門的な視点を大切にしながらも、患者さん自身の意向を尊重し、双方のバランスを取りながら最適な方法を選択するようにしています。患者さん主導の部分と、医師が導く部分をおよそ半々の割合で考え、一方的な診療にならないよう心がけています。病気の治療だけでなく、患者さんが安心して診療を受けられる環境を整えることも重要だと考えています。今後も、患者さん一人ひとりと向き合いながら、納得のいく治療を提供できるよう努めてまいります。
お忙しいと思いますが、休日はどのように過ごされていますか?

忙しい日々の中でも、時間を見つけて楽しんでいるのがフライフィッシングです。もともと、手先を使って何かを作ることが好きで、その延長としてフライ(毛鉤)を巻くようになり、それが釣りへとつながりました。
最近はなかなか行けていませんが、時間ができたときにはフライフィッシングを楽しむために出かけることがリフレッシュのひとつになっています。以前は川での釣りが多かったのですが、最近は海にも足を運ぶ機会が増え、沖縄や奄美といった南の海で釣りをする計画を立てるのも楽しみの一つです。
フライフィッシングの面白いところは、魚の種類や環境に合わせて毛鉤を変えること。基本的にどんな魚でも釣れるので、その日の状況に合わせて工夫するのが楽しいんです。釣りだけじゃなく、毛鉤を巻く作業自体もこだわりが出てきて、細かい調整をしながら理想のフライを作るのも醍醐味ですね。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

これからの高齢化社会において、高齢者の生活の質(QOL)をいかに維持し、向上させていくかが重要な課題だと捉えており、地域医療の一環として骨粗鬆症治療をはじめとした診療を積極的に行い、高齢者の健康維持に貢献したいと考えています。
また、介護分野においても、整形外科ならではの視点を生かし、ADL(日常生活動作)を維持・向上させるリハビリテーションに力を入れています。単に治療を提供するだけでなく、患者さんができる限り健康で自立した生活を送れるよう、医療とリハビリの両面から支援してまいります。
当院はアットホームな雰囲気で、受付スタッフ、看護師、理学療法士をはじめ、患者さんとのコミュニケーションを大切にするスタッフが揃っています。どんな些細なことでも気軽に相談していただける環境づくりを心がけていますので、お困りのことがあればいつでもご相談ください。